任意保険の対人賠償について

任意保険の組み立て直しをして保険料を節約するにも絶対に外してはいけない条項があります。

 

それは、対人賠償額の無制限補償です。そんなの当たり前だよ。
と思われるかも知れませんが、実例に照らし合わせて考えると改めて重要性が認識できます。

 

対人賠償の無制限額補償について実際にあった事故の事例から必要性を見て見ましょう。

 

通常、自動車の事故に当事者として遭遇してしまった場合にケガや故障、物損などに対して支払われるものが、自動車保険の保険金で、被害者の人身損害に対して支払われます。
一般的に、自動車保険と言って思い浮かべるのは、この対人賠償に対して支払われる保険の事でしょう。

 

対人賠償は、無制限設定が必要というお話をしましたが、なぜそうなるかというと事故の相手になった方が、後遺症の残るようなケガになった場合、さらにそのケガよって、その後の人生に重大な制約を受ける事になった場合に、その制約によって稼ぐ事が出来なくなってしまった一生分の損害も補償しなければならないからです。

 

それらすべてを過失相殺に応じて相手に補償しなければならないのですが、項目が以下のようになります。

  1. 治療費
  2. 付添看護費用
  3. 入院雑費
  4. 通院交通費
  5. 休業損害
  6. 傷害慰謝料
  7. 後遺障害逸失利益
  8. 後遺障害に対する慰謝料

ちなみにある実例では、下記のような金額算出になります。過失相殺は9:1の場合です。

女子34歳主婦 入院200日 通院延べ12か月(実通院85日) 後遺障害9級11号

  1. 治療費 1,200,000円
  2. 付添看護費用(職業付添人)1,600,000円
  3. 入院雑費 220,000円
  4. 通院交通費 51,000円
  5. 休業損害 1,624,500円(日額5,700円、実日数で計算)
  6. 傷害慰謝料 2,500,000円
  7. 後遺障害慰謝料4,000,000円
  8. 後遺障害逸失利益 (34歳女性年齢別平均給与月額303,700円、

G労働能力喪失率35%、労働能力喪失年数67歳までの33年間で計算)
303,700円×12×0.35×16.003(33年のライプニッツ係数)=20,412,467円

この実例は、Gの部分を見て頂けると分かりますが、働ける状態ではあっても健常者と比べると35%程度の能力が失われたと判断された場合の算出例です。
後遺症ももっと程度の重い例になれば、両目の視力を完全に失ってしまう場合や両腕を失ってしまう場合になると100%判定となります。

 

その場合は、一億2千万円以上の賠償責任が生じる事になります。
最近、TVCMで「子供が自転車で人にケガをさせた。あなたは9千万円払えますか?」というフレーズがあります。
後遺症が残るケガをさせてしまうという事は、相手の一生を補償しなければならなくなる可能性も忘れるわけには行かないという事ですね。

 

そして、万が一でもそんな事故に巻き込まれた側ではなく、加害者側になってしまった場合は、当然ですが自分と家族の人生設計にも大きな狂いが生じます。

 

もし、小学生を死なせてしまった事故を起こしたら、その賠償額は3億円をゆうに超えてしまいます。

 

そんな万が一にも、車を運転するものの責任なんですね。

 

その時に後悔しないような備えという意味では対人賠償だけは妥協する事ができない項目と考えておいた方が良いですね。